2022.05.24

今季の欧州日本人選手MVPを識者が選出。中村俊輔以来のインパクトを残した選手も

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日本人欧州組の今季を総括(後編)
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最もインパクトを残したのは鎌田大地
中山淳

 今季の欧州では50名を超える日本人選手がプレー。しかし、欧州最高峰のチャンピオンズリーグ(CL)に出場したのはリバプールの南野拓実のみで、その南野もラウンド16以降は出番がない。そう考えると、欧州日本人の現状は、以前と比べて"質より量"の傾向にある。そのなかで、最も大きなインパクトを残したのは、フランクフルトのヨーロッパリーグ(EL)優勝に主軸として貢献した鎌田大地だった。来季は、欧州カップ戦や5大リーグの上位クラブで活躍する選手が増えてほしい。

鎌田大地(フランクフルト)

 シーズン序盤は苦しんだが、ELでの活躍を契機に、秋口からチーム内において確固たる地位を確保。以降は好調を維持し、終わってみれば国内リーグで4得点、ELで5得点を記録するなど、大車輪の活躍ぶりだった。長谷部誠とともに手にしたEL優勝は、日本人ではフェイエノールト時代の小野伸二以来の快挙だ。これにより、来季のCL初出場は確定。ただし、今季の活躍によってステップアップ移籍の可能性も十分にあるだろう。

伊東純也(ゲンク)

 欧州リーグランキング13位のベルギーで、しかもチーム成績は中位に終わったものの、今季の伊東の活躍は目を見張るものがあった。シーズンを通してコンスタントにハイパフォーマンスを披露し、32試合に出場して8得点。アシストはリーグ戦で13アシスト(2位)、プレーオフで3アシスト、ELで2アシストと、計18のアシストを量産した。特に今季はゴール前での多彩な仕事ぶりが際立っていた。29歳の現在、最も脂が乗った状態にある。

名門アーセナルでレギュラーの座を獲得した冨安健洋名門アーセナルでレギュラーの座を獲得した冨安健洋 この記事に関連する写真を見る 冨安健洋(アーセナル)

 負傷で長期の戦線離脱を強いられたが、加入初年度で、しかも欧州リーグランキング1位のプレミアの名門アーセナルで即レギュラーを奪取したことは、日本人DFとして快挙と言える。主戦場の右SB以外に、左SBでもプレーし、そのパフォーマンスもインパクトは十分だった。ミケル・アルテタ監督からの信頼を勝ち獲っていることもあり、負傷さえなければ来季も主軸を張るはずだ。年齢もまだ23歳。現状、最も有望な日本人選手だ。