旗手怜央が試合前に手に取る大切な本。「自分の考え方を整理し、再認識する一助になっている」 (3ページ目)

  • text by Harada Daisuke
  • photo by Getty Images

試合に向かうバスでいつも本を開く

 吉田松陰の思想が解説されているその本のなかには、もちろん、自分とは異なる考え方がいくつもある。また、この本を読んだからといって、何かが劇的に変わったわけではないし、読んだだけで成長できるものではない。

 ただ、寮母さんから贈られた偶然の一冊によって、今、自分の考え方を整理し、再認識する一助になっている。

 試合に向かうバスのなかでは、いつも本を開き、その時その時で目に留まった言葉を読み返し、自分で考えを巡らせている。

 そのルーティーンは、セルティックでプレーするようになった今も変わらない。

 読者の人たちにも自分の座右の書になるような一冊に出会えることを想像して――本は自分の世界を広げてくれると思っている。

旗手怜央
はたて・れお/1997年11月21日生まれ。三重県鈴鹿市出身。静岡学園高校、順天堂大学を経て、2020年に川崎フロンターレ入り。FWから中盤、サイドバックも務めるなど幅広い活躍でチームのリーグ2連覇に貢献。2021年シーズンはJリーグベストイレブンに選ばれた。またU-24日本代表として東京オリンピックにも出場。2021年12月31日にセルティックFC移籍を発表。今年1月より、活躍の場をスコットランドに移して奮闘中。3月29日のカタールW杯アジア最終予選ベトナム戦で、A代表デビューも果たした。

◆【画像】旗手怜央、初の海外組として参加した日本代表戦

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