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マンチェスター・シティを破ったトッテナムの見事な崩し。ソン・フンミンの動き出しがスイッチだった (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

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ケインがクサビのパスを受け、ワンタッチで裏へ出してソン・フンミンが抜け出した

 トッテナムが入念に準備してきたビルドアップからの崩しの形が、開始早々に実った先制点だった。

ソンが動いて空いたスペースにケインが入って縦パスを受け、左裏へスルーパス。ソンが抜け出して先制点をアシストしたソンが動いて空いたスペースにケインが入って縦パスを受け、左裏へスルーパス。ソンが抜け出して先制点をアシストしたこの記事に関連する写真を見る トッテナムは最初の立ち位置として、デイビスとセセニョンが左サイドに開き、スターリングとウォーカーを釣り出すことで、左サイド(シティの右サイド)裏にスペースを作っている。ソンはハーフスペースに立って、ロドリのマーク圏内に入る。

 そしてデイビスがボールを持った時、ソンはウォーカーの裏のスペースへ走り出した。これにロドリがついていくことでハーフスペースが空き、さらにシティのセンターバックのルベン・ディアスもサイドへと釣り出された。

 ここで空いたハーフスペースに中央からケインがクサビのパスを受けに入り、デイビスが鋭い縦パスを入れる。ケインはそのパスをワンタッチで、左サイド裏にスルーパス。この時、ソンに釣り出されたルベン・ディアスの内側のパスコースが空いていた。

 ケインからのスルーパスで、完全に抜け出したソン。最後は逆サイドから走り込んだデヤン・クルゼフスキへプレゼントパスを出して、先制点となった。

 このウォーカーを釣り出して、ソンがケインのパスコースを空けながら裏へ抜け出す形は、このあとも何度か繰り返していた。手の内がわからない最初のゴールキックからのビルドアップで、ゴールを奪ったトッテナムの見事な崩しだった。

◆【動画】マンチェスター・シティvsトッテナム ハイライト
(トッテナムの先制点は、0分5秒~35秒)

◆【図】2021-22シーズン中間地点 欧州トップ10クラブ最新フォーメーション

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