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スコットランドで注目を集める前田大然。現地記者4人が本音で語った印象は? (4ページ目)

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by AFLO

 スミスは前田個人の印象を明かしたうえで、セルティックを取り巻く状況を含めて続けた。

「1月の移籍については、ほかにも様々な情報を聞いている。今季のアンジェ・ポステコグルーの戦略を考えると、前田が加入したとしても、ポジション争いに直面するだろう。

 セルティックは今、ファイナルサードで複数のオプションを持っている。もし前田が1月に移籍してきたら、シーズン残り半分というタイミングで"もうひとつのオプション"として加わることになる。それは彼にとって、うまく働かないかもしれない」

 セルティックの3トップは現在、古橋、ポルトガルU−21代表歴のあるジョタ(ジョアン・フィリペ)、イスラエル代表のリエル・アバダがうまく噛み合い、相手DFの脅威となっている。さらにオランダリーグで昨季得点王のギオルゴス・ギアクマキスが控え、スコットランド代表のジェームズ・フォレストや同U−21代表歴のあるマイケル・ジョンストンも復調を期待される。

 現状、前線の選手層は豊富で、『ジ・アスレティック』のキーラン・デブリン記者は11月3日付の記事で、この冬の補強ポイントは中盤と指摘した。

 加えて、選手の契約には優先順位がある。

 古橋と同じタイミングでポルトガルの名門ベンフィカから1年間の期限付きで加入したジョタに対し、『デイリーレコード』によると、セルティックは750万ユーロ(約9億8200万円)のバイアウト(買取条項)を持っている。高いテクニックを誇る22歳のジョタは契約延長を望んでいると見られ、セルティックもその方向で動きそうな気配だ。このポルトガル人ウイングの契約も、前田の将来に影響を与えるかもしれない。

 移籍には様々な事情が絡み合うもので、タイミングも重要になる。選手個人にできるのは、活躍して自らの価値を高めることにほかならない。

 ただし、ひとつ確実に言えることがある。古橋の鮮烈な活躍や、セルティックをうまく軌道に乗せてきたポステコグルーの存在もあり、前田にはスコットランドから多くの視線が注がれているということだ。

前田大然のサッカー人生が激変した「高2のターニングポイント」

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