スコットランドで注目を集める前田大然。現地記者4人が本音で語った印象は?

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by AFLO

 スコットランドの名門セルティックに今季加入したFW古橋亨梧の評価が、試合を重ねるに連れてうなぎのぼりだ。11月7日に行なわれたリーグ戦の第13節までに10試合に出場して計7ゴールを記録し、得点ランキングでトップタイに立っている。

「私から見て、日本人ストライカーは現在この国でベストプレーヤーだ----それも圧倒的な差で」

 セルティックのOBで、ブラックバーン・ローバーズ時代の1997−1998シーズンにプレミアリーグ得点王に輝いた元イングランド代表FWクリス・サットンは、11月6日付の『デイリーレコード』でそう述べた。

現在J1得点王争いでトップに立つ前田大然現在J1得点王争いでトップに立つ前田大然この記事に関連する写真を見る そのスコットランドで古橋の評価が高まれば高まるほど、相対的に注目を集める日本人FWがいる。横浜F・マリノスの前田大然だ。

「セルティックがターゲットとする前田大然は、古橋亨梧とコンビを組むのを楽しみにしている」

 11月8日付の現地紙『サン』はそう見出しを打った。セルティックサポーターの"誤解"を呼びかねないタイトルだが、記事の内容は現地時間11月11日、16日のワールドカップ予選に向けた日本代表について前田が語ったものだった。

 裏を返せば、それほど「Daizen Maeda」の名は現地でニュースバリューを持っている。

 昨季までマリノスの監督を務め、今季からセルティックを率いるアンジェ・ポステコグルーが冬の移籍市場に向けてJリーグに目を向けていると明かしたことで、日本で得点王争いトップの前田が候補のひとりとされているのだ。

 洋の東西を問わず、移籍はファンの関心を最も集めるトピックである。スコットランドでは前田の動向が頻繁に伝えられ、それが日本の媒体で翻訳され、今度はスコットランドメディアに転じられる。そのうちに"尾ひれ背びれ"がつき、目を引く情報ばかりがひとり歩きする場合も少なくない。

 そこで筆者は4人の現地記者に連絡を取り、前田の印象について直接聞いてみた。

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前田大然のサッカー人生が激変した「高2のターニングポイント」

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