プレミアリーグで絶対注目の11人。元日本代表の水沼貴史氏が激推し! (2ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • photo by Getty Images

メイソン・マウント 
MF/チェルシー/イングランド

 マウントは3-4-2-1システムの2シャドーで、自在にポジションを変えながらフィニッシュもでき、チャンスメイクもできる。攻撃を活性化できる存在です。

 チェルシーの育成組織で育った生え抜きですけど、フランク・ランパード前監督がダービー・カウンティで監督をしている頃にレンタルで連れてきて、そこから見出し、育てた選手でした。ランパードが解任になってどうなるかと思っていましたが、トーマス・トゥヘルが監督となってからも変わらないハイパフォーマンスを見せて、さらに伸びている段階ですね。

 チェルシーの前線にはカイ・ハフェルツやティモ・ヴェルナー(ともにドイツ)がいて、今季はそこにロメル・ルカク(ベルギー)も加入。そのなかにマウントがいることで、速さだけではない、タメだけでもない、攻撃のバリエーションをもたらすことができています。

 2シャドーはクリスティアン・プリシッチ(アメリカ)やハキム・ツィエク(モロッコ)など、クオリティのある選手が揃っていて、ポジション争いは相当激しくなっていいます。ただ、そのなかでもマウントはひとつ抜けている存在だと思います。

クリスティアーノ・ロナウド 
FW/マンチェスター・ユナイテッド/ポルトガル

 やはり外せない選手です。36歳になってあのフィジカルを維持しているのもさることながら、"点を取りたい"という渇望が枯れることがない。ユナイテッドに復帰した初戦でいきなりゴールを決めて、改めて役者が違うところを見せつけてくれました。

 オールド・トラッフォードに帰ってきて、サポーターの表情とかアクションを見ていると、子どもたちの超アイドルなんですよね。点を取る、試合を決められる選手というのは、やっぱり人気なんだなと、ロナウドを見て改めて感じます。

 注目して見ていると、常に点を狙っているのがよくわかります。気配を消しつつ、相手の背後を取るポジショニングは秀逸。シュートの種類も豊富で、両足での強いシュートがある、ヘディングシュートがある、FKもある、リバウンドを狙う"目"がある。そうした"点を取る"部分が図抜けた存在だと思います。

 彼に触発されて、ジェイドン・サンチョ、メイソン・グリーンウッド(ともにイングランド)などまだまだ伸びしろのある選手たちの成長もまた楽しみですね。

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