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ユーロでマイナーGKが大活躍。今夏の移籍市場で価値が爆上がりしそうな3人 (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 残念ながらラウンド16では、所属するレスター・シティ(イングランド)のチームメイトであるGKカスパー・シュマイケルを擁するデンマーク相手にいいところを見せられず0−4で完敗したが、ウォード個人としては実力を再認識させるに十分な大会だったと言えるだろう。

 同じく、グループDで勝ち点4ポイントを獲得し、3位通過を果たしたチェコのトマーシュ・ヴァツリークも、その実力をいかんなく発揮したGKとして挙げられる。

 とくに際立っていたのが、初戦のスコットランド戦だ。2−0のリードで迎えた試合の終盤、地元サポーターの声援を受けたスコットランドの猛攻を受けるも、ヴァツリークは好プレーを披露してそれを阻み、勝利の立役者となった。チェコにとってはこれがグループステージ唯一の白星だっただけに、その貢献度は計り知れない。

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 グループステージ突破のきっかけとなったという点では、初戦のスペイン戦をゴールレスドローで終えたスウェーデンのロビン・オルセンの活躍も見逃せない。この試合のスペインの攻撃陣が低調だったこともあるが、的確なポジショニングと冷静な判断力を披露したオルセンは、結局17本のシュートを浴びながら零封に成功。存在感は抜群だった。

 ここに挙げた3人に共通するのは、いずれも所属クラブではセカンドGKに甘んじているという点だ。

 ウォードはレスターでシュマイケルの後塵を拝し、ヴァツリークはセビージャ(スペイン)でモロッコ代表のヤシン・ブヌに正GKの座を譲っている。そして、エバートン(イングランド)に所属するオルセンのライバルはイングランド代表の正GKジョーダン・ピックフォードと、いずれもポジション争いはハイレベルだ。

 果たして、今回のユーロで披露したハイパフォーマンスは、今夏の移籍マーケットに影響をおよぼすのか。ヨーロッパ中堅国の実力GKたちの動向に注目が集まる。

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