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欧州サッカー「監督玉突き」を引き起こすのは優勝したのに退任のコンテ (3ページ目)

  • パオロ・フォルコリン●文 text by Paolo Forcolin
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 後任にはラツィオの監督だったシモーネ・インザーギが就く。若く優秀な監督ではあるが、実績においてはコンテとは比べものにならない。インザーギがコンテの亡霊を追い出すには、かなりの努力が必要だろう。

 そしてコンテの辞任は、セリエAのベンチに地震を起こした。シモーネ・インザーギがまずラツィオの監督の座を蹴って、インテルに来た。その後任には、かつてユベントス、ナポリ、チェルシーを率いたマウリツィオ・サッリが就く。また、ジェンナーロ・ガットゥーゾが去ったナポリの監督には、元インテルのルチアーノ・スパレッティが。そしてガットゥーゾもすぐフィオレンティーナに席を見つけた。

 ユベントスからはアンドレア・ピルロが1年で去ることになった。代わりにマッシミリアーノ・アッレグリが戻ってくる。さらにイングランドからはジョゼ・モウリーニョが戻ってくる。ローマのパウロ・フォンセカの後釜だ。今、まさに監督の玉突き状態だが起こっている。ひとつの球が動くと、それがきっかけとなって大移動が始まるわけだ。

 コンテに話を戻すと、その今後についてはまだわかっていないが、それによってさらなる玉突きが発生する可能性もある。新天地の候補として挙がっていたレアル・マドリードはカルロ・アンチェロッティで決定。今のところ有力候補はパリ・サンジェルマン(PSG)とトッテナム・ホットスパー。現PSG監督のマウリシオ・ポチェッティーノはしばらく前から退任の意向を示しているし、トッテナムはシーズン半ばでモウリーニョを解任し、ライアン・メイソンが暫定的監督を務めている。

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