松井大輔が引退を語る。「カズさん、俊輔さんと違う道を探して切り開く」 (5ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • サイゴンFC●写真提供 photo by Saigon FC

「そうですね。僕は酉年だし、これからもいろいろな場所で羽ばたきたいです(笑)。それと、今は英語の勉強をしていますけど、できるだけいろいろなものを見て、多くのことを学んでいきたいですね。それが挑戦になるのかはわからないけど、自分としてはそうやって前に進みたい。そういう僕を見てがんばろうと思ってくれる人がいたとしたら、すごくうれしいですね」

 フランスのディジョン、ブルガリアのスラヴィア・ソフィア、ポーランドのレヒア・グダニスク、ジュビロ磐田、ポーランドのオードラ・オポーレ、そして横浜FC。......振り返れば、その間、松井大輔はほとんどの時期で苦しみ、もがき続けてきた。しかし、そんな苦悩の30代最後のタイミングで手にしたベトナム行きのチケットが、ようやく松井をもう一度陽の当たる場所へと運んでくれたように思えてならない。

 果たして、これからどのようなキャリアを積み重ねていくのか。そして、自分のサッカー人生に納得できる時はおとずれるのか。これから何が待ち受けようとも、松井の40代はベトナムの地で幕を開ける。

【profile】
松井大輔(まつい・だいすけ)
1981年5月11日生まれ、京都府京都市出身。2000年、鹿児島実業高から京都パープルサンガに入団。2004年からル・マン→サンテティエンヌ→グルノーブル(以上フランス)→トム・トムスク(ロシア)→ディジョン(フランス)→スラヴィア・ソフィア(ブルガリア)→レヒア・グダニスク(ポーランド)と海外クラブを渡り歩いたのち、2014年にジュビロ磐田に加入。2017年にオードラ・オポーレ(ポーランド)に移籍後、2018年から2020年まで横浜FCに在籍し、2021年からサイゴンFC(ベトナム)の一員となる。

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