松井大輔が引退を語る。「カズさん、俊輔さんと違う道を探して切り開く」 (3ページ目)
ジュビロでも、横浜FCでも、海外の時のように周りから必要とされながらプレーする喜びを感じたかったんですけど、結局、思いどおりにはいきませんでした。だから、自分のなかで完全燃焼できていないという気持ちがある。自分でもまだよくわからないけど、自分が納得できるようなサッカー人生を歩めていないと感じているから、ここまで現役を続けているような気がします。
だから、何か違うもの、新しい刺激を求めてベトナムに来ているのかもしれません。でも、もうすぐ40歳になりますけど、この年齢でサッカーができていること自体が本当に幸せなことだし、ありがたいと感じています」
---- さすがに40歳にもなると、引退の文字がチラつきながらの現役生活になるかと思いますが、そろそろ理想のキャリアの終わり方を考えるようになりましたか?
「やっぱりサッカー人としては、中村憲剛のような引退が理想だとは思います。でも、自分はもう同じようにはできない。ただ、いろいろなクラブを渡り歩いてきたことが僕の強みだから、自分らしく、いろいろな国を渡り歩きながら終わるというのも悪くないかなって。まあ、どんなかたちで引退するにしても、そろそろ自分のキャリアの終わり方を探す段階にさしかかっているとは感じていますけどね」
---- 今回サインゴFCに移籍すると聞いて、もしかしたら引退後の自分を考える目的もあるのかもしれないと勝手に想像してしまったのですが、そのあたりはいかがですか?
「そうなのかもしれないですね。自分のなかで引退したあとに何がしたいのかを、こっちに見つけに来ているという部分はあります。以前から子どもにサッカーを教えたいという気持ちがあったので、それはベトナムでも時間を見つけてできるはずだと思っています。引退後はサッカーに関わりながら、人がやっていないようなこと、自分しかできないことを見つけられたらいいんですけどね」
---- 横浜FCには、よいお手本となる三浦知良選手と中村俊輔選手がいます。先輩たちと引退後のことを話すことはあったのですか?
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