CL史上これぞ「倍返し」の衝撃2試合。黄金期のミランに起きた悲劇
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現在放送されているテレビドラマ『半沢直樹』が話題だ。決してあきらめずに巨大な敵を破っての大逆転劇は、痛快そのもの。現実のサッカーの世界でも、そんな驚愕の倍返しゲームが存在する。今回はチャンピオンズリーグの舞台で起こった、忘れられないドラマを紹介しよう。
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クラブフットボールにおける世界最高の舞台、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では、これまでに多くの大逆転劇が繰り広げられてきた。
03-04CL準々決勝でミランを大逆転したデポルティーボのバレロン(右)とビクトル(左) 記憶に新しいところでは、バルセロナ絡みの3カードがある。
2016-17シーズンのラウンド16でバルセロナは、パリ・サンジェルマンに第1戦で0-4と先行されながら、ホームでの第2戦で6-1と大勝。2試合合計6-5で勝ち抜けた。
だが、その後の2シーズンは逆の立場となる。2017-18シーズンの準々決勝では、ホームでローマに4-1と先勝したあとに0-3と敗れてアウェーゴール差で敗退。2018-19シーズンの準決勝でも、ホームでリバプールに3-0と先行したあとに0-4と屈している。
昨季は逆転負けではないものの、準々決勝でバイエルンに2-8と叩きのめされており、バルセロナは3シーズン連続で、かくも受け入れがたい敗北を味わったことになる。
ただし、CLの波乱の歴史は近年に始まったわけではない。今から15年以上前、二つの対戦の結果が、世界中のフットボールファンに衝撃を与えた。どちらも憂き目に遭ったのは、当時の欧州で隆盛を誇っていたミランだ。
2002-03シーズンに2年目のカルロ・アンチェロッティ監督の下で6度目の欧州制覇を成し遂げたミランは、翌2003-04シーズン、準々決勝でデポルティーボ・ラ・コルーニャと対戦。
スペイン北西部のガリシア地方、人口25万人ほどのア・コルーニャに本拠を置くデポルティーボは、現在こそスペイン3部リーグに落ちてしまっているが、当時はハビエル・イルレタ監督の下、黄金期を迎えていた。
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