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「レコードブレーカー」ロナウド。
35歳にして神技を連発できる要因は (3ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

 そして極めつけは、イングランドのプレミアリーグ、スペインのラ・リーガ、イタリアのセリエAという3大リーグすべてにおいて、30ゴール以上を記録した初めての選手になったことだ。この事実は、特徴の異なるハイレベルなリーグで同じように得点能力を発揮したという意味において、数字以上に高く評価されるべき記録だろう。

 30代半ばにさしかかっても、ロナウドのフィットネスは一向に衰えを見せない。それどころか、年齢を重ねるごとに経験を上積みしていくことにより、ゴールマシンとしての進化を続けているようにも見える。

「彼はいつも準備ができていて、いつもゴールを決めるためにプレーしたがっている。だから彼は、プレーし続ける必要がある」

 ユベントスが9連覇を決めた試合の3日後に行なわれたカリアリ戦の会見で、スタメンフル出場を果たしたロナウドについて、サッリ監督はそうコメントした。

 約3カ月の中断後、最初に行なわれたコッパ・イタリア準決勝以降、週2試合ペースで行なわれたリーグ戦でも、ロナウドは出場を続け、ゴールを決め続けた。さすがにCLリヨン戦の1週間前に行なわれた最終節は温存されたが、再開後の公式戦13試合で連続スタメンフル出場を果たしたのは、ユベントスではロナウドひとりだけだった。

 ロナウドが必要なすべてのトレーニングを行なえる施設を自宅に備えていることはよく知られているが、今回の中断期間中も、いつものようにストイックなトレーニングを自らに課していたのだろう。そのメンタリティとゴールへの飽くなき執念こそが、ロナウド最大のすごみとも言える。

 世界トップレベルのクオリティを維持し続ける驚くべき35歳は、リヨン戦でCL通算130ゴールに到達し、現在もCL歴代通算ゴール記録保持者として、2位リオネル・メッシ(115ゴール)とハイレベルな競争を続ける。

 おそらく来シーズンも、あらゆる記録を更新する"レコードブレーカー"は数々の記録を打ち破ってくれるに違いない。

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