レアル「銀河系軍団」の光と影。禁断の移籍からベッカム獲得まで (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

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 しかし、クラブが純粋な勝利ではなく、希望的観測で人気を得たとき――。彼らは"報い"を受けることになる。

 2000年7月、フロレンティーノ・ペレスがレアル・マドリードの会長に就任した。当時、欧州王者になったばかりのチームは豪奢に映ったが、積もり積もった負債は2億5000万ユーロ(当時のレートで約350億円)。実のところ、"首が回らない"状態だった。

 大手総合建設会社の経営者でもあるペレスは、意欲的にクラブ再建へ乗り出している。その手腕は際立っていた。一等地にあった練習場の土地を売却することで、借金をほぼ完済。行政の都市開発を動かし、人と物と金の車輪をぐるぐると回し、郊外に新練習場も建設した。

 飽和状態だった外国人選手を次々に売却する一方、ポルトガルのビッグスター、ルイス・フィーゴをバルセロナから"強奪"し、クラブに活気を与えている。会長選の公約を実現させたのだが、その剛腕にマドリディスタ(マドリードファン)も一発で魅せられた。

 ペレス時代の開幕だ。

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