2020.03.05

バルサ&レアルにワクワク感が喪失。
メッシ頼みや見えない新機軸

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

 レアル・マドリードとバルセロナがシーズンに2度、ホームとアウェーそれぞれの舞台で対戦するクラシコ。3月1日にサンティアゴ・ベルナベウで行なわれた今季2度目の対戦は、2-0でレアル・マドリードが勝利した。

レアル・マドリード戦は不発に終わったリオネル・メッシ(バルセロナ) 結果より気になるのは、この試合を見た視聴者の数だ。歴代のクラシコに比べて多かったのか、少なかったか。スペイン国内ではそれなりの視聴率を示しただろうが、日本ではどうだっただろうか。この伝統の一戦に、スペイン以外のファンはどれほど目を凝らしただろうか。

 クラシコがこれまで世界的な関心を集めてきた理由は、レベルの高さに加え、全世界に向けてよりよいものを発信しようとする、当事者たちの旺盛な精神にあった。ただ勝つだけではダメだ。勝利と娯楽性をクルマの両輪のように追求すべしとは、ヨハン・クライフの言葉だが、試合になれば、その精神はレアル・マドリード側にも乗り移る。お互いにとって”絶対に負けられない戦い”でありながら、クラシコは超一流のエンターテインメントに昇華していった。スペインを代表する一戦というより、欧州サッカーを代表する一戦。サッカーの普及発展に大きく関わる、波及効果の高い試合だった。