データ上、クルトワはリアルSGGK。しかし数字は、ときに嘘をつく

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

 チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦。レアル・マドリードは第1戦でマンチェスター・シティに1-2で逆転負けを喫している。しかし、ベルギー代表GKティボー・クルトワのビッグセーブがなかったら、大敗もあり得ただろう。レアル・マドリードは、「守護神クルトワに救われた」とも言える。

マンチェスター・シティ戦では再三のセーブでレアル・マドリードを救ったティボー・クルトワマンチェスター・シティ戦では再三のセーブでレアル・マドリードを救ったティボー・クルトワ スペイン大手スポーツ紙『マルカ』が、スポーツ分析会社のデータを引用し、「最も旬のゴールキーパーは?」という記事を掲載した。目を引くのは、クルトワのセービング率だろう。今シーズンのリーグ戦、エリア外からの"被弾"はなんとゼロ。ゴールキーピング技術の高さを示している。

「ペナルティエリアの外からは打たせていい」

 有名サッカー漫画にそんな台詞を吐くGKがいたが、クルトワは作り話を地で行くということか。エリア内での反応も俊敏で、セービング率は71.1%。単純な数字では、リーガ・エスパニョーラでトップだ。

 しかし数字には表われない価値がGKの本質とも言える。

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