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久保建英だけじゃない。欧州を席巻する
フィーゴ級、イブラ級「金の卵」 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

 見ていて面白い選手だ。ゴリ押しではない。細かいタッチで相手との角度をずらし、逆を取るように縦方向にスパッと抜く。リオネル・メッシやモハメド・サラーを右利きにして大型化(身長180cm)した選手。わかりやすく言えばそうなるが、アクションは両者よりもダイナミックだ。

 ディエゴ・マラドーナ的と言いたいところだが、マラドーナも左利きだ。右利きのドリブラーとなると、バロンドールにも輝いたルイス・フィーゴを想起するが、フィーゴより切れ味に連続性がある。アタッカーとしての総合力では勝っているように見える。

 サンチョは歴代の名手たちと比較しても、そのイメージの枠に収まらない新鮮さがある。イングランドサッカー史上、最高のドリブラーに成長する可能性がある、希少な価値を秘めた選手だ。

 イングランド代表出場歴は4試合。スタメンは1試合のみだ。きたるユーロ2020に出場する可能性は、先述したジョアン・フェリックスの方が高いと見る。だが、サンチョがドルトムントでいまの調子を維持し、PSG戦などCLで活躍したなら、イングランドのガレス・サウスゲート監督も選ばざるを得ないのではないか。

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