2020.02.11

久保建英だけじゃない。欧州を席巻する
フィーゴ級、イブラ級「金の卵」

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

 その昔、日本のアトランタ五輪世代は、もしA代表と戦えば、勝ってしまうのではないかと囁かれるほどタレントが揃っていた。続くシドニー五輪は、A代表に限りなく近いメンバーで臨んでいる。

 日本サッカーが当時、右肩上がりで成長していたことを示すわかりやすい事例になるが、当時の勢いを、現在のU-23に感じるかと言えば、残念ながらノーだ。18歳の久保建英に頼らざるを得ない現実がある。A代表しかり。期待の若手が目白押しというわけではない。

 日本サッカー界において、久保は別格の、まさしく"金の卵"として通っている。レアル・マドリードからレンタル移籍したマジョルカでのプレーに注目が集まる理由だが、欧州サッカー全体を眺めると、久保は特別な選手には映らない。有望な若手が育っていないことに、逆に焦りを感じてしまうほどだ。

ジェイドン・サンチョ(ドルトムント)はイングランド史上最高のドリブラーになれるか とりわけ今季、欧州のあちこちで、将来性豊かな新星が目に留まるのだ。久保の保有権を持つレアル・マドリードに目をやれば、スタメン級にヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴ・ゴエス(いずれもブラジル出身の19歳)がいる。久保がかつて所属したバルセロナにもスペイン人のアンス・ファティ(17歳)がいる。両クラブとともにスペインで3強を形成するアトレティコ・マドリードでは、ジョアン・フェリックス(20歳)が、攻撃の軸として風格のあるプレーを見せている。