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本田圭佑を迎えるボタフォゴの思惑。
ブラジルでは熱狂と疑念が待つ (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 中盤でゲームを作り、チームを指揮するにはそれなりの頭脳が必要だ。本田はそんな頭脳の持ち主なのか。その疑問に答えてくれたのが、かつて本田と一緒に仕事をしたことのある監督、ネルシーニョ・バティスタだ。

「本田とは、彼が学校を出てプロになりたての頃に名古屋グランパスで一緒に仕事をした」

 ネルシーニョは語る。

「多くの強みと資質を持った少年だったことを覚えているよ。私はまず彼を試しに使い、その後すぐにレギュラーにした。信頼できるプレーヤーだということがわかったからだ。優れたプレーのビジョンを持ち、長短どちらのパスもすばらしく、優秀なプレースキッカーでもあった」

 若いころから、どこか他とは違う選手だったとネルシーニョは言う。

「本田は数いる若手の中でも私の注意をひいた。彼は年上の選手に対しても決して卑屈にはならなかった。本田は彼らの目を見て対等に話をしたし、自分が正しいと思う時には絶対に引かなかった。ボールを持った時には、何をしていいか知っていて、アイデアにあふれていて、すぐにそれを行動に移すことができた。そしてなにより努力を惜しまなかった」

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