CLラウンド16のビッグマッチの注目点を欧州サッカーの達人が分析! (4ページ目)

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中山 マドリーはベンゼマ以外のCFの駒が手薄なので、中盤のカゼミーロ同様、その辺の心配はありますよね。

小澤 年末までは冬の移籍マーケットでストライカーを獲るのではないかと言われていましたが、ジダン監督が「冬の補強は不要」と宣言して今は可能性がなくなりました。実際問題、マドリーレベルのチームが冬の市場でよいストライカーを獲得するのは難しいですからね。どうしてもベンゼマ頼みになると思います。

中山 どちらかというと、シティは試合展開としては点の取り合いを望むでしょうね。

倉敷 過去の対戦は拮抗していました。2015-16シーズンの準決勝は第1戦が0-0、マドリーホームの第2戦はマドリーが1-0で勝利。ただこの得点はフェルナンドのオウンゴールでした。2012-13シーズンのグループステージで対戦した時も、3-2(マドリー勝利)と1-1でした。

中山 2015-16シーズンはジダンがマドリーの監督になったシーズンの対戦ですね。その時のシティの監督はマヌエル・ペジェグリーニでしたが、ペップとしても同じような展開にはしたくないでしょう。もしシティが勝つなら、打ち合いになるような気がします。

倉敷 ペップとジダンの采配が楽しみですね。マドリーはクリスティアーノ・ロナウドがいなくても勝ち上がっていけるのか? そしてこの大会に懸けるしかなくなったシティは、決勝でリバプールと対戦!? なんてシナリオがあり得るのかどうか。

小澤 個人的には今季の両チームの状態、前半戦の過ごし方からすると、マドリー有利と見ています。マドリーのように世界最高レベルの選手を揃えるチームが、守備やハイプレスからリズムをつくるサッカーを実践すると、とくにボール保持型のチームにはやっかいです。ハイプレスを剥がされたとしても、後方にはセルヒオ・ラモス、ラファエル・ヴァラン、エデル・ミリトンといった、広範囲なスペースをカバーできるセンターバックが控えています。今のマドリー相手に、シティが決定機を何度もつくる展開は難しいと思います。

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