内田篤人の轍を踏まないために。
大迫勇也をめぐるクラブと代表の関係 (3ページ目)
それぞれの立場があるし、誰が悪いというわけではない。力関係で決まる部分もあるだろう。ただし、その結果、選手が無用なプレッシャーにさらされたり、負傷からの回復に影響が出たりすることには、胸が痛む。
クラブと日本協会の関係が悪化した例といえば、内田篤人(鹿島アントラーズ)のことが思い浮かぶ。ブラジルW杯で膝のケガが悪化した後、治療方針などをめぐって、所属していたシャルケと日本協会の主張は平行線をたどり、難しい時間が続いた。結局、内田は自身の判断で日本での手術を選択した。
そこまでクラブと日本協会の関係が悪化しないよう早期に解決するにはどうすればいいのか。本人の希望と、クラブの利益と、代表への貢献。海外組が増えれば、こうした問題は増えていく一方だろう。
綱引きをするのではなく、こうした軋轢が生まれないような関係性を構築することが、今後の課題ではないだろうか。
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