2019.02.14

CL4連覇へ前進。レアルに
バランスをもたらした18歳ヴィニシウス

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 チャンピオンズリーグ(CL)は、年が明けて決勝トーナメントに入ると、俄然、面白くなる。アヤックス対レアル・マドリードも例外ではなかった。時間の経過を速いと感じさせる好勝負となった。

先制ゴールを挙げたカリム・ベンゼマ(中央)とアシストしたヴィニシウス・ジュニオール(左) 旧アムステルダム・アレーナ、現ヨハン・クライフ・アレーナと言えば、レアル・マドリードを語るときに外せない場所になる。1997-98シーズン、通算7回目の優勝を飾った舞台であるからだが、6回目とこの7回目の優勝の間には32年もの間があった。

 ユベントスと争ったこの1997-98のファイナルは、レアル・マドリードが長い低迷期から脱することになった一戦と言える。その後の20年間で重ねた優勝は7回。もしあの時、アムステルダムでユベントスに敗れていれば、レアル・マドリードの今日の栄華はあっただろうか。優勝回数はそこまで伸びていなかったような気がする。

 サッカー界の流れにも影響をもたらしていた可能性がある。当時はイタリア勢を中心とする守備的サッカー陣営が勢いを増していた時代。下馬評でも、守備的サッカーサイドを代表するユベントスが優位に立っていた。つまり、レアル・マドリードの勝利はある種の番狂わせだった。

 そしてサッカーの流れは、それを機に攻撃的サッカーに大きく傾いた。レアル・マドリードのみならず、世界のサッカーにとっても、この1997-98のファイナルは歴史的に重要な位置を占める一戦なのだ。

 その舞台にレアル・マドリードが帰ってきた。アヤックスとは2012-13シーズン以来、6シーズンぶりの対戦になるが、アレーナに立つレアル・マドリードを見ると感慨にひたりたくなる。