2018.12.07

香川真司はどこへ行く? 
「スペイン移籍願望」表明で広がる懸念

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 リーグ戦、カップ戦、チャンピオンズリーグ(CL)を含めて、今季はまだ4試合出場にとどまっている香川真司だが、ドイツのメディアでその名前を目にすることは意外なほど多い。11月16日のキッカー誌ウェブ版では「香川が状況打開策は移籍しかないのか」という記事が、トップに掲載されていた。

 2010~11と2011~12シーズン、それ以前はあくまで国内の一強豪にすぎなかったドルトムントが、CL決勝トーナメントの常連となるビッグクラブに成長した時期に、重要な役割を担った功労者がくすぶっている。そのことはドイツメディアも気に留めているのだ。地元紙ルールナハリヒテン紙も、ツイッターによる練習のレポートや遠征メンバーチェックなどで、欠かさず香川の名前を挙げている。

練習中の香川真司(ドルトムント)。冬の移籍期間の動向が注目されている 香川自身による「スペイン移籍願望」表明は、当然のようにドイツメディアでも大きく取り上げられた。だが、個人の希望だけにフォーカスしたその発言は、好意的にとらえられることはなかった。その発言には「がっかりした」というのが正直なところだろう。もちろん、香川の苦境は皆の知るところもである。

 そんな香川の意向を受けて、ミヒャエル・ツォルクGMは、「不満を抱いていること、あれこれ考えていることは理解できる」とコメントしている。ウィンターブレイクに話し合いの機会を持ち、移籍願望があるなら無理に慰留はしない方向だという話もしている。チームが快調にブンデスリーガの首位を突っ走り、かつ選手が飽和気味の現状では、慰留する理由を見つけるほうが難しい。