これまでとはちょっと違う。大迫勇也は森保ジャパンに何をもたらすか
信頼され、充足感を得ることで、こんなにも表情や話し方が変わるものかと驚かされている。最近の大迫勇也のことだ。
ブンデスリーガ第7節、ブレーメンはホームにヴォルフスブルクを迎え、2-0で快勝した。大迫はこの試合を苦笑まじりにこう振り返った。
「快勝だけど、今日は個人的にはちょっと犠牲を強いられる形が多かったですね。もうちょっと俺が真ん中にいればうまくできるのに、というもどかしさがあった。前節、前々節と比べて、達成感というか、やりきった感はなかった試合でした。ただ、サイドで使われたときにも、もっとボールを触ることを意識しないといけないかなと思います」
ヴォルフスブルク戦に出場、チームの勝利に貢献した大迫勇也(ブレーメン) ケルン時代の大迫はこうではなかった。苛立ちや不甲斐なさ、さらには怒りのようなものが目に見えるようだった。だが、ブレーメンでは違う。ヴォルフスブルク戦でも、「達成感がない」とは言っているものの、それは、指揮官フロリアン・コーフェルトから信頼を寄せられ、明確な方向性と戦術が伝えられたうえで、自分のプレーに達成感が得られなかったという意味。不満げな様子とは程遠い。
この日、大迫は4-3-3の3トップの右で出場したが、シュートはゼロ。ボールタッチも先発出場の中で最少の32だった。63分に退いたダフィ・クラーセンが42、75分までプレーしたフロリアン・カインツは48。大迫が退いたのは83分だから、いかに「犠牲を強いられた」のかがよくわかる。
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