なぜだか笑顔が多い香川真司。ポジション奪取へ苦境を抜け出せるか

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 この夏の移籍市場が開いている間、香川真司は驚くほど沈黙を保ったままだった。ロシアW杯後、日本国内でのイベント出演や媒体への露出は最低限に控えた。

 ドルトムントへ戻ると、練習試合などで主力組に入った様子はなかった。そのままシーズンが始まり、開幕戦ではメンバー外だった。

 記者たちの間では、これは完全に移籍するのだという声が大きくなっていったが、どれも想像にすぎなかった。スペインやトルコの地元報道をもとに、ドイツの媒体も報じたが、そこにはドルトムント関係者や代理人からの情報は皆無で、信憑性に欠けた。ドイツでは、クラブからのリークのような形で情報が流れるときは、かなり信用性が高いと見ていいのだが、そういった報道は、この夏の香川に関してはなかった。

 そんななかで、ルシアン・ファブレ監督の「試合が多いから、全員が戦力」という発言があった。香川とヌリ・シャヒンがほとんど戦力外の扱いを受けていることに関する質問に対してのものだったのだが、新監督はありきたりの答えで乗り切った。

 結局、移籍市場は幕を閉じ、香川は第2節もベンチ外で、インターナショナルマッチウィークのブレイクを迎えた。香川はドルトムントで、今季の少なくとも前半戦はすごすことになりそうだ。

 ドルトムントの練習場で笑顔を見せる香川真司ドルトムントの練習場で笑顔を見せる香川真司過去のどんな時代も、試合に出られないときの香川は、苛立ちを隠さなかった。途中交代が続いただけで、「どんなに試合が多かろうが、毎試合90分出たいのがサッカー選手というもの」とさえ言っていた。そして、そんな気持ちは表情にも出ていた。

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