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未来が明るいフランス代表。W杯王者の強さを徹底分析した (6ページ目)

  • photo by JMPA

倉敷 確かにベルギー戦は、ロベルト・マルティネス監督もフランスに対していろいろ対策を打っていましたが、最後は通用しませんでしたね。中山さんは、準決勝のベルギー戦をどう見ていましたか?

中山 ベルギーはポグバにマルアン・フェライニをマークに付けて、ケヴィン・デ・ブライネとナセル・シャドリの2人で右サイドから攻めようという狙いがあったと思います。ただ、フランスはそこに人数をかけず、マテュイディとカンテが中間ポジションを取るのがとくにうまかったので、2人で4人分の仕事をこなしていました。

 なので、そのエリアにはほとんどスペースがなく、結局、ベルギーはエデン・アザールだけがボールを持って動ける状態になったわけですが、アザールに対しては2人のセンターバックとポグバで十分に見ていられる状況なので、ベルギーとしてはボールを持てても、攻め手がなかったという現象になっていたと思います。

倉敷 なるほど。中山さんに最後に聞きたいのは、フランスのリーグアンは昔からのイメージとして、優秀なボランチを輩出しています。これは少し前の印象で申し訳ないんですけど、フランスのピッチというのは走るのに力が要るからいいボランチが出てくるんだという指摘がありました。最近でも、たとえばマテュイディであったり、カンテであったり、ポグバであったり、エンゾンジもそうです。やはりボランチが出てくる土壌は、現在もリーグアンに残っていると見ていいのでしょうか?

中山 それもありますし、やはり育成としてそのポジションを育てることを続けていることが大きいと思います。なるべくフィジカルのある選手で、さらにサッカーの理解度を高める教育をしっかりしながら、10代の頃からボランチを育てています。ボランチだけでなく、各ポジションにおいてそういった優れた育成システムがあるので、フランスはタレントが枯渇しないのでしょうね。

倉敷 なるほど。日本の若い選手も、ユース年代でフランスに行ってみるというのはどうでしょうかね?

中山 あそこで日本人がプレーするのは大変でしょうね。マルセイユの酒井宏樹が成功しているのは、最低限のフィジカルがあるからだと思いますし、かつての松井大輔のようにハイレベルなテクニックを持っていればフランスでも十分にやっていけると思うので、是非挑戦してもらいたいですね。リーグアンで成功すれば、どこのリーグへ行っても大丈夫ですから。

倉敷 世界にはいろいろなリーグがあって、それぞれの特色があります。これから4年間の僕らの楽しみのひとつとしては、日本人選手がどこのリーグに行ってどのように戦えるのか、そしてどのように成長していくのかということを見ていくことであり、またそのなかで新しい23人を探す旅がもう始まっているのでしょうね。そんなサジェスチョンもできたらいいなと思います。

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