コロンビア番記者「日本は準備不足だ。ニシノ? 知られていないね」 (4ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao photo by Getty Images

 もちろん、コロンビアにはハメス・ロドリゲス(バイエルン)のように、一瞬のひらめきで状況を打開できる選手がいる。日本にとって、ディフェンスラインを低くして守りを固める戦いはリスクをともなう。しかし、コロンビアがカウンターや素早い攻守の切り替えからの攻撃を武器にしていることを考えれば、まずはディフェンスラインを低く設定して、スペースを与えないことが、最も可能性がある戦いになるのではないか。

 失点さえしなければ勝ち点1は手に入るし、何しろコロンビアにとって最大のウィークポイントがGKダビド・オスピナ(アーセナル)だということを考えれば、スコアレスの状態が続けば何が起きても不思議ではないだろう」

 すでに国内合宿を終えたコロンビアは、6月1日にはイタリアのベルガモでエジプトとテストマッチを行ない、0-0に終わった。12日にW杯期間中のキャンプ地であるカザンへ移動するが、その前にもうひとつテストマッチが組まれる可能性がある。また、イタリア合宿からは、新たに元アルゼンチン代表MFエステバン・カンビアッソがコーチングスタッフに加わった。

 南米予選終盤には下り坂だったコロンビアも、ここにきて調子を上げており、戦いは簡単ではないだろう。だが、日本への警戒が薄いことを考えれば、油断や隙が生まれても不思議ではない。前回は第3戦での対戦で、日本には勝利のみが求められた。だが今回は初戦での顔合わせで、状況は異なる。初戦でコロンビアのエンジンがかかり切ってないことも予想され、そこにチャンスがあるとも言えるかもしれない。

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