「毎年バイエルン優勝」のブンデスで
飛び出したプレーオフ導入論とは?

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 追う立場であるドルトムントのヨアヒム・ヴァツケCEOも「ばかばかしい話だ」と、ドイツ語で"猿のサーカス"という表現を使ってプレーオフを一蹴している。「バイエルンを勝たせないための状況を人為的に作ろうというのは、あまりにもスポーツ的ではない」というわけだ。

 結局、シュポルト・ビルト紙の提案は話題を呼んだものの、さほどの支持は得られなかった。

 確かにひとり勝ちの6連覇というのはバイエルンファン以外にとっては面白い状況ではなく、リーグ自体の盛り上がりにはマイナスかもしれない。ただ、それは公平なシステムのもとで出た結果にすぎない。現状打破のためにシステムを変えるよりは、各クラブがバイエルンに負けることを前提としないチーム作りから始めなくてはいけないという、当たり前の結論に落ち着きそうだ。

 なかには「プレーオフをしても、どうせバイエルンが勝つだけだから」という理由のプレーオフ反対論もあったが......。



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