2018.04.02

金満パリはなぜCLで勝てないか。
会長の代わりに、あの3人が考える

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蹴球最前線──ワールドフットボール観戦術── vol.13

 2017-2018シーズンも終盤に入り、各地で最高峰の戦いが繰り広げられる欧州各国のサッカーリーグ。この企画では、世界トップの魅力、そして観戦術を目利きたちが語り合います。

 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材し続ける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎──。

 今回のテーマは、チャンピオンズリーグ(CL)、ラウンド16で注目のカードとなったパリ・サンジェルマン(パリ)対レアル・マドリード(マドリー)のレビュー。またしても勝ち上がれなかったパリはどこに問題があったのか? マドリーのジダン監督はいつまで指揮官の座にいるのか? ロナウドは好調をキープするのか? 欧州サッカー通の3人が語り合いました。
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――チャンピオンズリーグ準々決勝が近づいてきました。今回は、準々決勝の注目カードを展望していただく前に、少し時間が経過しましたがラウンド16セカンドレグのレビューをお願いします。まずは最注目カード、1-2(2試合合計2-5)に終わったパリ対マドリーから。

ヴェラッティが退場するなど、パリは攻守がかみ合わず、マドリーにホームで敗れた倉敷 6季連続で決勝ラウンドに進出しながら6季連続でベスト8の壁を越えられず。決勝ラウンドではバルサに阻まれることの多いパリですが、今回はマドリーが立ちはだかり、前半のシュートは3本だけというスコア以上の完敗でした。ではまず中山さんにパリ側から見た率直な感想を伺います。

中山 パリが勝ち上がるためには、"奇跡"を起こすしかなかったわけですが、蓋を開けてみたら前半に1ゴールも決められませんでした。その時点で勝負は決まったといえるでしょうね。開始からギアをトップに入れてアタックを仕掛けると予想していましたが、意外とノーマルな立ち上がりでした。

 これはパリ側の問題というよりも、しっかりと対策を練って、中盤をフラットにした4-4-2で臨んだマドリーの戦略勝ちだったと思います。中盤両サイドのルーカス・バスケス(右)とマルコ・アセンシオ(左)がハードワークをして、パリのサイド攻撃をしっかり抑えることができていました。

倉敷 ウナイ・エメリ監督はマドリー相手でもホームなら5勝5敗とイーブンの戦績を持っていましたから、もう少しやれるとも思いましたが、とにかく入り方が悪かったですね。