警告のラッパは7度鳴る。イタリアに見る、
W杯予選「地獄の黙示録」 (5ページ目)
こうしてイタリアは、ただ過去の栄光にすがるだけの存在に成り下がってしまった。イタリアサッカーの停滞ぶりは、データからも読み解くことができる。一例を挙げると、代表での得点ランキング。トップ10に名前を連ねるのは、いずれも過去の選手ばかり。いまだ1位に輝くのは、60年代から70年代にかけて活躍したジジ・リーヴァなのだ。
ただひとつだけ、この「終末」にも効能はあるかもしれない。
これほどの国を巻き込んでの大失態に、改革を先延ばしにしてきたサッカー界も、今度ばかりは真剣に行動に出ないわけにはいかないだろう。そうでなければ、イタリア国民は納得しない。過去の栄光もかなぐり捨てて、新たなカルチョの国をリセットする。今回のアポカリプスから得られるだろう、唯一の救いである。
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