うらやましいぞ、イングランド。U-17W杯も制した、この強さは何だ

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 それは近い将来、イングランド時代が到来することを確信させる瞬間だった。いや、それどころか、もはやイングランド時代の幕開けを告げる瞬間だった、と言ったほうがいいのかもしれない。

 インドで開催されていたU-17W杯は10月28日に決勝が行なわれ、イングランドが5-2でスペインを下し、初優勝を果たした。イングランドは、今年6月のU-20W杯優勝と合わせて、年代別代表での二冠達成である。

U-20W杯に続いてU-17W杯も制したイングランドU-20W杯に続いてU-17W杯も制したイングランド この試合、イングランドは立ち上がりから攻勢に出るも、10分に先制点を、31分には追加点を許す苦しい展開を強いられた。特に2失点目は、攻撃姿勢を強めたところで縦パスをインターセプトされ、カウンターに屈したものであり、優位に試合を進めていたイングランドにとっては、精神的ダメージが大きいはずのものだった。

 しかし、ここからが高い攻撃力を誇るイングランドの真骨頂だった。2点のビハインドも、イングランドの強さを際立たせるための演出でしかなかった。

 0-2になって意気消沈するどころか、むしろ攻撃力に火がついたイングランドは、まずは44分、右サイドを駆け上がったDFスティーブン・セッセグノンのクロスを、FWライアン・ブリュースターが頭で決め、1点を返す。

 試合の潮目が変わった瞬間を振り返り、イングランドのスティーブ・クーパー監督が語る。

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