コバチ監督の信頼も厚い長谷部誠。守備だけに「落ち着かず」に攻撃も

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ブンデスリーガで戦う日本人選手の中で、最も安定的に出場しているプレーヤーといえば、結局のところ長谷部誠(フランクフルト)ということになる。今季もここまでの9試合中、7試合にフル出場している。

 ドイツでのキャリアが長いためか、守備的なポジションのせいか、派手な活躍が報じられることはないが、チームにとってなくてはならない存在であり続けている。現在のチームの指揮をとるニコ・コバチ監督のもとでも、もっとも信頼を勝ち得ている選手のひとりであることは間違いない。

 第9節ドルトムント戦も、もちろんフル出場。0-2とリードされながら、最後は2-2で試合を終えた。首位を走るドルトムントを相手に及第点の結果と言っていい。記者会見に臨むコバチ監督は満面の笑顔。ドルトムントのペーター・ボス監督の表情は硬く、同じ勝ち点1でも大違いだ。

マキシミリアン・フィリップにシュートを許す長谷部誠(フランクフルト)マキシミリアン・フィリップにシュートを許す長谷部誠(フランクフルト) 長谷部は3バックの中央、いわゆるリベロのポジションに入り、味方に指示を与え、身体を張って相手のチャンスを潰し、誰よりも冷静なプレーを見せた。だが、本人としては反省が残る試合でもあった。

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