PSG初ホームのネイマール劇場は、パリの王様ズラタン以上の衝撃度 (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 左インサイドハーフのMFアドリアン・ラビオから左のネイマールにパスをつなぐと、ネイマールが中央にドリブルで仕掛けてDFを引きつけ、ふたたびラビオにヒールパス。これをラビオが左足でシュートを放ち、GKが弾いたボールをネイマールがプッシュした。まるで長年プレーしているかのようなコンビネーションを見せ、いとも簡単に自身のお披露目試合で先制ゴールをマークしたのである。

 さらにこのふたりは、その直後にも絶妙なハーモニーを奏でる。中央でボールを受けたラビオがネイマールとのワンツーパスでマーカーを外すと、ラビオがペナルティエリア外から強烈な左足シュートをネットに突き刺して逆転に成功。ネイマールと22歳のフランス人選手との相性は抜群だ。

 2-1として後半を迎えると、69分、PSGはMFマルコ・ヴェラッティが2枚目のイエローカードをもらって10人での戦いを強いられる。ところがその後も、4-1-3-1の布陣で攻撃の手を緩めないPSGの攻勢は続いた。

 74分、ネイマールが右サイドからドリブルで仕掛けると、マーカーのトゥールーズFWアンディ・ドゥロールがたまらずバックチャージ。このプレーに主審は迷わずPKを宣告すると、ネイマールはチームの調和を意識したのか、昨シーズン得点王のカバーニにPKを託す。これをカバーニが決めてPSGは3点目をマークしたわけだが、ここまでの全ゴールにネイマールが絡んだことになる。

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