レアル残留が濃厚も...C・ロナウドにブチ切れ移籍騒動が多発する背景 (2ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Getty Images

 クラブOBの元ブラジル代表ロナウドは「自分の意見だが、彼はマドリードに残ると思っている」と語る。さらにクリスティアーノ・ロナウドの代理人であるホルヘ・メンデスも、近い関係者に「彼はチームに残留する」と話しているとも伝わっている。そしてポルトガル代表から離脱した本人からは、すでにクラブを安心させるようなメッセージが届いたと言われている。

 過去にもC・ロナウドの"レアル・マドリード退団"報道はあった。報道が過熱した2012年の時もそうだったが、今回の一件も、原因はピッチ内というより、ピッチ外での不満、特にメディアの自身に対する辛辣な対応や、それに呼応するようなサポーターから感じられる愛情不足によるものだろう。

 2009年、子供の頃から憧れていたレアル・マドリードに入団したC・ロナウド。入団発表にはサンティアゴ・ベルナベウを満員とする8万人のサポーターが訪れて祝福した。その期待に応えるように、ポルトガル人FWはゴールを量産し、チームの悲願であった10度目の欧州制覇をはじめ、数多くのタイトルをレアル・マドリードにもたらした。

 しかし、活躍すれば活躍するほど、C・ロナウドへの期待は、いつしか"結果を出して当然"という受け止め方に変わっていった。そして結果が出ないと、すぐさま厳しい批判を浴びるようになった。下り坂の選手、終わった選手、エゴイスト......。

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