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ドイツ杯優勝でも不協和音。
香川真司とドルトムントの来季はどうなる? (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 バイエルンを倒した2012年のドイツ杯決勝。マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督(当時)が観戦に訪れ、かねてから噂されていた香川のマンU移籍が確実であることをアピールした。香川も前半3分に先制点を決め、勝利に貢献。大きな置き土産を残してチームに別れを告げた。香川は惜しまれながらも、温かく送り出された。それはチームにとっても香川にとっても、ある意味でハイライトとも言える一戦だった。

 今回はどうだったか。香川はフル出場。前半には自陣ペナルティエリア付近まで戻ってボールを奪ったシーンもあったし、後半立ち上がりにはコンビネーションからシュートまでいった場面もあった。攻守に貢献したという表現が妥当だろう。状態もきっちり仕上げていた。

 だが、チームは先制しながらも一度は追いつかれる苦しい展開となった。主将のマルセル・シュメルツァーはこう言う。

「見応えのあるゲームでなかったことは間違いない。でも決勝だから、それは重要じゃない」

 ドルトムントは相変わらずあっさりとカウンターで逆襲をくらい、守備陣はチグハグな動きでそれをなんとか止めるだけ。オーバメヤン、ウスマン・デンベレ、マルコ・ロイスといった前線の選手の能力に頼ったシーズンだったことを証明した試合となった。

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