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涙、涙のブンデス最終節。
香川真司もイエローもらう気迫のプレー (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

 3失点していることからもわかるとおり、最高の出来とは言い難いが、それでも勝利で終えた。試合後、サポーターにあいさつに行ったバルトラは、声援に耳を傾けながら長袖のインナーでそっと涙をぬぐっていた。香川が語る。

「試合後は泣いていたので......。彼も(事件によるショックを)乗り越える上でサポーターの存在は大きかったと思うし、(仲間の)選手の存在も大きかったと思う。いろいろな感情が彼なりにあったと思います」

 もうひとつの涙は、オーバメヤンだ。この日はPKを含め2得点で合計31得点とし、バイエルンのロベルト・レバンドフスキを抑えてブンデスリーガの得点王になった。

 試合後に、まずゴール裏のサポーターにあいさつに向かった選手たちは、その後、バックスタンドや反対側のゴール裏へ移動。その途中、場内アナウンスによりオーバメヤンが得点王となったことが発表された。

 再びドルトムント側のゴール裏へ猛ダッシュで戻ったオーバメヤンはサポーターに大きく手を振った。その後、ピッチでは簡単な表彰式も行なわれ、トロフィーが渡された。選手たちがアーチを作り、その下を通過しながらもみくちゃにされるオーバメヤンは、笑いながらも涙を隠そうとしなかった。PSGへの移籍が噂されるオーバメヤンだが、おそらくそれは本当なのだろうと推測されるシーンだった。

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