「長谷部はブンデスで指導者に」。
新記録を前にドイツ人記者が称賛

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

 ブンデスリーガ第23節フランクフルト対フライブルク戦(3月5日)は、欧州カップ戦出場権獲得を狙う2チームによる注目の一戦だ。ただ、この試合は日本人にとってそれ以上の意味を持つ。長谷部誠のブンデスリーガ日本人最多出場記録更新がかかっているからだ。

次節フライブルク戦で、奥寺康彦氏の記録を超える235試合出場となる長谷部誠次節フライブルク戦で、奥寺康彦氏の記録を超える235試合出場となる長谷部誠 奥寺康彦氏の持つ記録に並んだのが第22節ヘルタ・ベルリン戦。しかし、その後に行なわれた火曜日のドイツ杯準々決勝ビーレフェルト戦を、長谷部は発熱で欠場した。ニュルンベルク時代の長期離脱を除けば、体調不良はおろかケガでの欠場もほとんどない長谷部にとっては珍しいこと。単なる偶然だろうが、時期が時期だけに、記録に並んだことで気が緩んだのではないかとさえ思えてくるほどだった。

 試合前の記者室でスタメンが発表されると、現地の記者はメンバー表の中に背番号20の名前がないとすぐに気が付いた。相手が2部のチームということで多少のメンバー入れ替えも予想されていたが、それでも長谷部は外せない選手。現地紙の先発予想にもしっかりとその名前は記されていた。

 それほど長谷部はコンスタントにプレーしている。今季はリーグ戦22試合中20試合に出場し、1734分プレー。これはリーグ全体では52番目の数字だが、32歳以上の選手に限ると4番目となる。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る