香川真司は出場せず。ドルトムントに敗れ、ついにバイエルン首位陥落 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ドルトムントにとっては、2013~2014シーズン後半戦以来、リーグ戦では実に2年半ぶりとなるバイエルン戦の勝利だった。これでドルトムントは暫定ながら3位に浮上。バイエルンは2位に転落した。試合後、バイエルンの主将のフィリップ・ラームは「ブンデスリーガにとってはいいこと。世界が望んだ結果だ」と語った。1クラブが独走する例年の状態をサッカーファンが望んでいないことを認め、切磋琢磨できる状況を受け入れた。

 試合はホームながらドルトムントは受け身のサッカーを展開した。3バックで、時間帯によっては5バックのような陣形。それも中盤の選手を後方に組み込んだ形ではなく、3枚のセンターバックを起用し、サイドバックのマルセル・シュメルツァーとウカシュ・ピスチェクをウィングに配する3-5-2の形をとった。

 バイエルンは今季、ペップ時代のサッカーから一転してわかりやすいカウンター型にスタイルを変えている。サイド攻撃の比重が高まっていることから、トゥヘルはそこをケアし、ゴール前を固めた格好だ。バイエルンは4-3-3。メンバーを見てもどこにも穴が見当たらない。

 繰り広げられるサッカーは、ボールが目まぐるしく両ゴール前へ行ったり来たりする、「超高速」とも、大味とも言えるものだった。

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