豪腕代理人が明かす、ファーガソンの
悪態とポグバ「マンU移籍」の裏側
【サイモン・クーパーのフットボール・オンライン】大物代理人ミノ・ライオラ物語(3)
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選手のキャリアを後押しする仕事は、ときにうまくいかないこともある。「スーパー代理人」と呼ばれるミノ・ライオラの最大の失敗例は、イタリア人ストライカーのマリオ・バロテッリかもしれない。現在はフランスリーグでも地味なニースに所属しており、偉大な才能は開花していない。マリオ・バロテッリとミラノの街を歩くミノ・ライオラphoto by AFLO「意識的にかどうかわからないが、バロテッリはフットボールを生活の中心に置かないようになった」と、ライオラは言う。
バロテッリの失敗は、あなたにも責任がある?
「ああ。私がバロテッリのキャリアで犯した大きな間違いは、マンチェスター・シティからACミランに行かせたことだ。『シティで成功しろ。それしかない』と言うべきだった。私が強くそう言えば、バロテッリは従ったと思う」
バロテッリもそうかもしれないが、特に一流になりたいとは思わない選手も多いのではないかと、僕は言った。トップ中のトップをめざす必要はあるのだろうか? そんなに一生懸命やらなくても、金は十分に入ってくるのだし......。
「そうなんだよ」と、ライオラは言う。「だから最近は、選手に大事なことを聞くようにしている。『なぜフットボールをやっているんだ? 何が欲しいんだ?』」
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