イブラヒモビッチ、ポグバ、バロテッリ...
移籍劇を操る大物代理人の実像 (6ページ目)
「その2時間後、たまたまレストランでモッジ氏を見かけた。一緒にいたのは、彼を待っていた25人。みんなでランチを食べに来ていた」
ライオラによれば、彼はモッジのところへ行き、こんな会話をした。
ライオラ:モッジさんですか?
モッジ:そうだが。
ライオラ:人を待たせるなんて失礼じゃありませんか。
モッジ:誰だ?
ライオラ:ライオラです。
モッジ:ああ、きみがライオラか。私にそんな口の利き方をしたら、イタリアで選手を売ることなどできないぞ。
だが、やがてライオラは、イタリアで選手を売るようになった。彼は、フォッジャの監督を務める仕事中毒のチェコ人ズデネク・ゼーマンと知り合い、ふたりは取りつかれたようにフットボールについて語った。
ある日、ライオラはゼーマンに言った。「あんたが欲しいフットボール選手は、この世に存在しないんだ。それは完璧な選手だもの。1試合に17キロ走り、マラドーナみたいなドリブルをして、こちらが思うよりもトレーニングに励む選手だ」
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