「先発ならもっとできる」ザルツブルク南野拓実は不遇を打ち破れるか (5ページ目)

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

 ニース戦でもエリア内でクロスのこぼれ球を拾ったが、トラップが大きくなり相手をかわそうとしたところでDFに防がれた。ダイレクトで打てば可能性は高かったが、その選択肢も頭をよぎりながら、思い切りが足りなかった。そのあたりがいまの南野を象徴している。

 ケチャップの瓶のたとえ話がしばしば持ち出されるが、なかなかゴールが生まれなかった選手がいざ1点取ると、次々とゴールを決めていくというのはよくあること。南野はケチャップが出かかっている状態だ。

「サッカーでは1試合ですべてが変わりますから。それが次の試合になるように常にやり続けていきたいです」

 南野は瓶を叩き続けている。

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