「本田圭佑外し」の事情が変わった。好調ミランが6年ぶり2位に浮上 (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 来週の試合を語る前に、まずは今節のキエーヴォ戦に触れておこう。前回ミランがアウェーのヴェローナでキエーヴォと戦った時、結果は0-0の引き分けに終わった。だが今回、ミランは3ゴールをマークし、3-1で勝利した。ミランはこれまで同様シニカルなサッカーをし、キックオフ直後は敵の猛攻にさらされたものの、それを防いだあとはチャンスを確実にモノにしていった。

 中盤には代表戦で負傷したキャプテン、リカルド・モントリーヴォ(残念ながら復帰まで6カ月)に代わり、18歳のマヌエル・ロカテッリ。またCFには昨シーズン、ペスカラで36ゴールを決めてセリエBの得点王となったジャンルカ・ラパドゥーラを起用(カルロス・バッカは外されたというよりは、コロンビアからの長旅の疲れを考慮してベンチ)。思い切った采配だったが、これが当たった。

 なにより嬉しいことは、5戦負けなしで2位タイに浮上したミランが、自信を取り戻したことである。サッカーの世界では"波に乗る"というのは重要なことだ。今回の勝利が次の勝利を呼ぶのである。

 ミランのこの変身の最大の功労者はやはり監督だろう。モンテッラはまず守備をしっかりと構築してから、3トップで攻めるという、彼流のプレースタイルを実践した。もちろん多少の運のよさもあるが、それでもここまでの結果は実力がもたらしたといえよう。

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