ブンデスリーガ日本人対決。疲労困憊の原口元気と香川真司が得たそれぞれの手応え (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 原口は前半から攻守に走り回った。走行距離はチームで3位、11キロを超え、スプリントの回数は両チームでダントツの35回。W杯予選の疲労を感じさせるプレーではなかった。

 2列目の左で起用された原口は、クロスからチャンスを演出するだけでなく、中央からのラストパスで、先制ゴールを挙げたバレンティン・シュトッカーのシュートチャンスも作っていた。ボールを奪って攻撃につなげ、ドルトムントのSB、フェリックス・パスラックとの1対1ではひるまずにトライした。「獅子奮迅」という表現がぴったりくる働きぶりだった。

 不満が残るのは、ゴール前へと再三動き出しをしているのに、味方からのパスが出てこないこと。シュートへの意欲をうかがわせる動きは見せるものの、シュート自体は2本にとどまった。

「全っ然出てこないですからね(笑)。何回走っているんだ、という。代表戦はそれが出てくるから点を取れますけどね。見えないのかなぁ? みんな、いっぱいいっぱいなんで。シュトッキー(シュトッカー)がいて、出るとしたらそこかな、という感じですね。もしかしたら俺が速すぎるのかもしれないし、裏を狙いすぎているのかな......」

 それがこのチームのレベルなのであれば、自分のプレースタイルを変えるしかない。難しいところだ。

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