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レギュラー奪取のタラゴナ鈴木大輔。昇格をかけてリーガ2部最終節へ (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

「守備も攻撃も、自分がリーダーシップを取ってやっていこうと思っています」

 鈴木の志は颯爽としており、レギュラーポジションにも満足していない。今は試合の緊張を楽しみ、その先にある見たこともない風景に心を躍らせる。

「バカになれるのが、自分の才能かもしれないです」

 鈴木はあけすけに語るが、彼の持つ戦闘者としての純粋さが周りの人の胸を打つのだろう。そのおかげで、チームメイトの信頼も勝ち取った。その熱によって、鈴木本人もより激しく、集中して戦えるのだ。

「鈴木という選手は戦術的に未熟なところがある。しかし優れた敵と対戦することで学び、成長できる。ディフェンダーとしての素晴らしい特性を持っている」

 かつてスペイン人スカウトが鈴木をそう評していたが、猛者たちを相手にすることで鈴木は高みに近づきつつある。

 リーガは世界中のサッカー選手にとって夢の舞台だ。今シーズンのチャンピオンズリーグ決勝はスペイン勢同士、ヨーロッパリーグはセビージャが3連覇。欧州4大リーグと言われるが、リーガのレベルは突出している。2部でも、最近まで1部の常連だったマジョルカやアルメリアが2部B(実質3部)への降格回避に必死なほど。実力はオランダやベルギーの1部リーグに匹敵するか、それ以上だろう。

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