香川真司、今季8得点目の意味。求めてきた「パワーとスピード」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 だが、後半戦に入ると、システム変更を含めてチームは路線を変更、選手はよりスピードを求められるようになる。順応に苦労した香川はヘルタ戦やバイエルン戦といった上位との重要な試合でベンチから外れ、ELの大一番、ホームでのリバプール戦で出場機会が与えられなかった。前半戦の信頼ぶりからすれば天地の差といえるような、厳しい現実を突きつけられた。そんな中で、ようやくたどり着いた8点目だ。

「結果を残せたこと、出し続けることは、自分自身に勢いだったり自信をもたらしてくれる。(そのためには)自分自身が続けてきたトレーニングだったり、チャンスを待ち続けたこと自体を、信じてやるしかなかった。そういったことをやり続けたことが大事だったと思う」

 山あり谷あり、苦しみながらも8得点。残りわずかな今季中にどれだけ得点を重ねられるかが勝負になる。

「気を引き締めて、あと4試合(ドイツ杯決勝を含む)。満足する必要もないですし。(連戦が終わり)1週間空くのはいいことでもあり、リズムを考えたら悪いことでもあるのかな。しっかりと準備してやっていきたいと思います」と、意外に厳しい表情で語った。

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