ブンデス2部で復帰した宮市亮。負傷で得た新走法と仲間の後押し (2ページ目)

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by AFLO

 今季クラブに加入したのは、ほとんどが契約切れで移籍金なしで獲得することができた選手ばかり。宮市もその一人で、名門アーセナルからの加入ということもあり新戦力として大きな期待を寄せられていた。プレシーズンには順調に出場機会をつかんで結果も出し、開幕スタメンとも目されていた。

 これまでもたび重なるケガに苦しんできた宮市に悲劇が起こったのは、そんな矢先だった。7月末、開幕を1週間後に控えた最後のテストマッチで左ひざ前十字靱帯を断裂し、少なくとも半年は戦列を離れることになったのだ。宮市はプロデビューを果たしてからすでに4度の長期離脱を強いられているが、ドイツで新たなスタートを切ろうとしていただけにショックは大きかった。

「ケガしたときは、手術した後なんかは本当に歩くこともできなかったですし、またサッカーができるのかなぁって思っていたこともありました」

 だが、このケガは宮市が自身を見つめ直すきっかけにもなった。復帰を目指す中で食事と走り方の改善を図ったのだ。ケガに苦しんできた宮市はこれまでも食事に注意を払ってきたが、今回のケガを機にいろいろなやり方を試した。「復帰後はなかなかフィットネスが戻りづらいところがあったんですけど、今のところ体のキレはいいので、そういう意味で成果は出ているかなと思います」と本人はその効果を口にする。

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