2016.04.10

ブンデス2部で復帰した宮市亮。負傷で得た新走法と仲間の後押し

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by AFLO

ウニオン・ベルリン戦で復帰を果たした宮市亮(ザンクトパウリ) スコアレスのまま進んだ試合がいよいよ終盤へと差しかかろうとしていたとき、スタジアムの一角から唐突に拍手が沸き起こった。いったい何が起こったのかと目を向けると、黒い髪を丸く刈った日本人が小走りでベンチへと向かっていた。足早にベンチへと向かうその姿は、まるで早く試合に出たいとはやる気持ちを抑えられない少年のようだった。

 ブンデスリーガ2部第28節、ザンクトパウリ対ウニオン・ベルリン戦。宮市亮は左ひざ前十字靱帯断裂という大ケガを乗り越え復帰、そしてザンクトパウリでのデビューを果たした。

「本当に長い8カ月と1週間でしたけど、こうやってようやくピッチに立つことができて本当にうれしかったです」
 
 昨季3部降格の危機に瀕したザンクトパウリは、今季開幕前に大量の選手入れ替えを敢行した。昨季後半戦から指揮を執るエワルト・リーネン監督を続投させ、主力を含め多くの選手を放出する一方、若手選手に出場機会を与えることでチームの刷新を図った。クラブのこの判断は功を奏し、チームは開幕から上位争いに食い込んだ。