長友佑都も復活させたインテル。強さの秘密は「カメレオン」 (4ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko photo by Getty Images

 とても効率的ではあるが、守備的で、華々しいスターのいないインテルのサッカーを“あまりにも地味すぎる”と非難する声も聞かれる。マンチーニもそのことは十分に承知だ。先日の記者会見でも、「我々は言うなればFiat500(チンクエチェント)だ」と、イタリアの国民的コンパクトカーにインテルをなぞらえている。しかしこう付け加えることも忘れてはいない。

「ただし最新型の、ね」

 2015年のセリエAは今度の日曜日で最後。その後選手たちはクリスマス休暇に入る。インテルはホームでラツィオを迎え撃つが、その結果を待たずして今年を首位で終えることはすでに確定している。しかしチンクエチェント・インテルは圧倒的にリードしているわけではない。追うフィオレンティーナとナポリとはたったの4ポイント差だし、スタートでは出遅れたものの、現在ユベントスがフェラーリのような猛スピードで追い上げてきている。

 インテルにとっては2016年も気の抜けない試合が続きそうだ。

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