吉田麻也がプレミアで生き残るために掲げた「ふたつの課題」 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 結局、試合は2−3でサウサンプトンが敗戦。ロナルド・クーマン監督は「サッカーにミスはつきもの」と前置きした上で、「マンチェスター・Uのような強豪相手にあのようなミスが出てしまえば、勝利につなげるのは難しい」と話した。

 安定性や確実性が何よりも強く求められるディフェンダーというポジションにおいて、不用意なプレーは許されるものではない。しかし、そのミスの重みを誰よりも理解しているのも、また吉田である。

 自身の課題として、日本代表DFの口から何度も出ているのが、「集中力」と「詰めの甘さ」。そこを改善できれば、選手としてさらに成長できるという自負もある。実際、第3節のワトフォード戦後には次のように話していた。

「集中力を90分間通して保たなきゃいけない。自分が次のステップに行くには、とにもかくにも、そこだと思っています。やっぱりひとつのミスで、評価が大きく分かれるポジションなので、そこをいかに徹底できるか。そのなかで、ハイスタンダードのパフォーマンスをどれだけ出せるかだと思う」

 前任のマウリシオ・ポチェッティーノ監督時代には、一度のミスで「3カ月も試合に出られない」(吉田)という苦い経験をしているだけに、ミスの代償は吉田が一番理解している。それゆえ、試合後のミックスゾーンでは、自分自身に対してやり切れない怒りを感じているように見えた。

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