2015.09.13

指揮官からキック。ドルトムント4連勝で香川真司が見せた余裕

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 開幕3連勝でバイエルンを抑え首位に立つドルトムントが、1分2敗のハノーファーへ乗り込んだ一戦は4-2で決着。ドルトムントは連勝を4に伸ばした。

 そう聞けば、ドルトムントの完勝を想像したくなるが、現実は違った。ホームのハノーファーが戦術と勢いで序盤はドルトムントを圧倒した。「1点入るまでは理想的な展開だった」と、酒井宏樹が胸を張ったほどだ。

 一方、香川真司は「確かに嫌な感じはした」と明かす。だが、そのまま崩れてしまわないのが、今季公式戦9戦全勝の自信だろう。前半のうちに逆転。後半、一旦は追いつかれたものの再び引き離した。「勝てたことが一番」と香川は素直に安堵の気持ちを語った。

ハノーファー戦に先発、開幕4連勝に貢献した香川真司  ハノーファーはドルトムントに合わせて4-3-3の布陣で中央を固めた。ドルトムントの攻撃は中央からいっては跳ね返された。そしてハノーファーのカウンターは、この日復帰した清武弘嗣を中心としたもので、攻め込んだドルトムントの裏を狙い続けた。前半18分の先制点は、清武が中盤で巧みに相手をかわして出した長いスルーパスから生まれた。

 酒井は清武の存在感を「ゲームを作れる選手が入って、1本のパスで点が入るっていうこともあり得る」と表現した。ハノーファーのフロンツェック監督も「(普段は個人には言及しないが)復帰した清武については特に触れておきたい。あのパスで彼の質の高さを見せてくれた」と、称えた。スピードだけのカウンターにならない、清武の技術と判断。今季から背番号10を背負う気概がこの日のチームを支えた。