ブンデスリーガ前半戦終了。日本人8選手を採点する (2ページ目)
岡崎慎司(マインツ) 9点 15試合に先発し、9試合でフル出場、8ゴール
移籍後の新チームで8得点。これまでの岡崎のシーズン最多ゴールは7得点だったから、自身の記録を早くも塗り替えたことになる。自らチームを探し、トゥヘル監督との相性良しと見極めて決断した移籍が結果に結びついた。また、シュツットガルトでは酒井高徳や通訳と日本語でのコミュニケーションをはかっていたが、マインツ移籍後は愚痴を言う回数も激減(ちなみにチームメイトのパク・チュホは日本語がペラペラとのこと)。徹底的にチームメイトや監督と話をせざるを得ない環境に身を置いたのも功を奏したようだ。ゴール前での堂々としたプレイぶりはシュツットガルト時代には見られなかったもの。さらなるゴールを期待したい。
酒井高徳(シュツットガルト) 6点 11試合に先発フル出場
岡崎が移籍したことで、酒井もまたチームメイトと深く理解しあう機会を手に入れた。「徹底的に話をしてみよう」と意気込んでいたが、チームの不調、監督交代という大きな波に飲まれた印象だ。新監督シュナイダーはシュツットガルトが本来得意とする堅守速攻を徹底させた。最終ラインにはバランスを求めるため、サイドバックがMFを追い越すシーンは限定された。攻撃的なプレイスタイルを身上とする酒井は、その特徴をいかに出すかで苦しんでいる。時間を重ねることで自分の良さを出していきたいところだ。
酒井宏樹(ハノーファー) 7点 13試合に先発フル出場、1ゴール
チェルンドロの長引く故障もあり、右SBの定位置を確保したかに見えた今季。だが、第17節ではそのチェルンドロが先発復帰、途中出場の機会もないという厳しい現状をつきつけられた。とはいえ、ここまでチームが勝ち切れない中で、酒井は一筋の光明でもあった。一時はドイツ語ができないとビルト紙に揶揄(やゆ)されたこともあったが、ピッチ内でのベンチや他の選手とのやりとりを見ている限り、コミュニケーションに問題はなさそうだ。守備に関する戦術的な指示にも対応できており、ゴール前まで攻め込んでの質の高いクロスはチームの武器になっている。第14節フランクフルト戦で、キッカー誌のベストイレブンに選出されたのも周囲を認めさせた証。後半戦は再びポジション奪取から始めなくてはならないが、自信を持って臨めるはずだ。
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